ロシアのスーパーはデカい、とても。

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ロシアのスーパーに行ってみた

2023年の夏と秋に2度ロシアへ行ってきました。行ったのはモスクワとサマラの2都市で、どちらもロシア国内の二大都市です。言わずもがな、モスクワはロシアの誇る首都。とにかく建築物の荘厳さに圧倒されつつ、最高に楽しめる場所でした。サマラはモスクワから飛行機で1時間半程度で行ける都市で、ボルガ川沿いに都市が形成されています。個人的にはサマラのローカル感ある雰囲氣が好きで住みたいなあと思いました。両都市は町並みに違いはあれど、スーパーマーケットの形態はどちらも同様で、特に印象的だったのがГИПЕР МАРКЕТ、つまりハイパーマーケットの存在です。

ロシア各地に展開している代表的なハイパーマーケットのGlobusです。何度も行きました。

ハイパーマーケットというだけあって、とにかく巨大なのですが、日本では馴染みが無い形態かと思います。特徴としては売り場面積が2500㎡以上で、食品と日用品を中心にファッションや玩具なども幅広く取り扱っているという点です。実は、日本にも以前フランスのハイパーマーケット「カルフール」が進出したことがあるのですが、5年で撤退しています。コストコもハイパーマーケットの一つとして数えられることが多いですが、コストコはアメリカらしさを押し出した商品ラインナップやブランディングで成功していますね。

ロシアではこのハイパーマーケットが数多く展開していて、やはり世界一の国土面積を有しているだけあるなあと感じさせる規模とバリエーションでした(もちろんハイパーマーケット以外にスーパーマーケットや小型の店舗も多くあります)。

海外ならではのキャスター付き買い物カゴ

海外のスーパーにありがちな、カゴに直接キャスターが付いているタイプ

日本の買い物かごは基本的にカゴ単体またはショッピングカートと組み合わせて使う仕様のものが多いですが、ロシアでは海外に多い、カゴにキャスターが付いていてカゴそのものを手押しするタイプの買い物カゴが多めでした。このカゴを手押しして買い物するのは何故か楽しいですw下にカゴがあるので、背の高い人は使いにくいかもしれません。

支払い方法はセルフレジ多め

日本もセルフレジは普及していますが、ロシアも同様です。特に大型の店舗ではセルフレジが主流で小型の店舗ではレジ打ちの人がやってくれることが多いですね。セルフレジの横にはスタッフが立っていて、少しでももたつくと横からすかさず手助け(というか早くしろという圧力w)してくれるので、外国人には有り難いシステムです。

いわずもがな、ロシアは経済制裁の影響もあり、ロシア国外のクレジットカードや決済は基本的に何も使えません。そのため、ロシアの銀行口座を持っていない観光客の場合は現金払いしかできません…。なので、現金は3ヶ所くらいに分散して保管しておくと安全かなと思いますね。それでも、ロシアでスリに遭う可能性はEU諸国やアメリカと比較すると遥かに低いと思います。

ロシア人のひまわりの種に対する情熱

横にも縦にも大きな店舗ばかりで、それでありながら売り場がそれぞれしっかり整頓されているお陰で、意外と迷わず目的の売り場に到達できます。ロシアはお茶文化なので、お茶売り場だけでもアホみたいに(笑)大きいです。フルーツティーの種類も豊富でしたね。ナッツ類やドライフルーツも大量に(しかも1袋が大きい)売っていました。とりわけ、ロシアのスーパーにはひまわりの種がいっぱい。

信じられるでしょうか…この棚、端から端まですべて「“ひまわりの種”だけ」が並んでいることを…

これだけ並んでいるとパッと見全部がひまわりの種とは信じがたいですが、これだけいろんなメーカーが多くのひまわりの種を売っているということですね。味に関しては、基本的に味付けなしのプレーンまたは塩味の2種類です。あと、種の色が白と黒の2種類があり、白の方が縦長で全体的に大きめです。あと、黒はツヤツヤしていますが、白はマットな質感で舌触りも木質な感じが強いですね。味も結構違いがあり、同じブランドの同じ味でも、塩氣を強く感じるのは白い方でした。個人的には白の方が好みですね〜。そして若干白の方が値段も高かったですw

↑白のひまわりの種うまし。
↑「ゴプニク」という言葉を聞いたことのある方もいると思いますが、こういう怖そうな兄ちゃんたちもひまわりの種をよく食べているようです(笑)

私のパートナーはゴプニクではありませんが(笑)、ひまわりの種の殻の割り方は知っているようで割り方を教えてくれました。人によって歯で割る人と指の腹を使って割る人に分かれるようです。彼は指の腹で割るタイプでしたw

ちなみに、以前中国旅行に行った際はその辺の道端に大量のひまわりの種の皮が落ちていて、アレ多分道端でひまわりの種食べてそのままプップッと吐き捨ててますねw

ショッピングモールの中のハイパーマーケット

例えばコストコのようにハイパーマーケット単体で建設されている店舗もありますが、ロシアのハイパーマーケットは大規模なショッピングモールの中に1店舗としてハイパーマーケットが含まれていることが多いですね。有名なハイパーマーケットではGlobus、Ашан(アシャン)等。 Ашан(Auchan)はフランスのスーパーですが、ロシアでは最大手のスーパーの地位を築いています。

日本のスーパーと変わらない規模のスーパーでは、Пятёрочка(ピャトロチカ)やПерекрёсток(ピリクリョストク)、Магнит(マグニト)等がありますが、パートナーに好きなスーパーを聞いてみたところピャトロチカとピリクリョストクと言ってましたw(私はピリクリョストクが好きです笑)

パンの種類が豊富

ロシアはパン文化。このブログのタイトルにもなっている、「パンは飲み物」のパンである、黒パン(ライ麦が原料)が各メーカーからたくさん売られています。味はピンキリですが、日本の菓子パンに慣れている人は美味しいとは思わない可能性が高いです(笑)甘くない、酸っぱい、パサパサとした硬めの生地という、菓子パンとは真逆のタイプのパンなのでw

こんな感じでラップに入って売っていることが多いです。重い。
この動画面白すぎて何回も見てしまいますww

クワスクワスクワス!!

ブログタイトルの「パンは飲み物」の飲み物がまさにこの「クワス」です!簡単に言うと、「パンを砂糖水に漬けて発酵させた炭酸飲料」です。そう聞くとあまり美味しそうに聞こえないですが、実際に冷やしたクワスを飲んでみると夏には最高の飲み物だなあと感じます。

ロシアの伝統的なレシピ通り作っているクワスだそう。
パートナーが買ってきてくれたスーパー「ピリクリョストク」ブランドのクワス。左から「トラディショナル」、「オーツ麦&ミント」、「オーツ麦&バジル」味。ミント味が特に好みでした。

健康的な食品の多いロシアのスーパー

ロシアの食品は日本の食品と比較すると、加工度の低く添加物の少ないものが多いです(もちろん添加物の多い食品もあります)。あと、ロシア人はその辺の人でも遺伝子組換え食品を避けている人が多く、特別健康オタクでは無いパートナーも遺伝子組換えは良くない、と言ってましたね。日本で遺伝子組換え避けてる、と言うと非科学的だとかバカにされやすい傾向だと思いますが、ロシアの場合は逆で、ビックリした瞬間でした。

ドライフルーツの詰め合わせがこんな感じで売ってますが、1kgで元値が約300ルーブル(約530円)で、更に値下げで199ルーブル(約350円)になってるので、日本と比べて安い印象です。
こちらはアンズタケ。日本だとあまりその辺に売っているキノコでは無いですが、ロシアでは一般的なようです。ロシア人は一般人でもキノコ狩りを楽しむ人が多いキノコ好き国家なのです。
カットサラダはこんな感じで、ほぼ日本と同様ですね。「洗わずに食べられます」、と記載があります。
モスクワ滞在中2回購入したアカフサスグリ、つまりレッドカラント。調べてみると酸味が強く、生食向きではないようですが、私はパックから開けてそのまま生で2パックとも食べてましたw酸っぱいものが好きだからか、むしろ甘酸っぱくて美味しいなぁ、くらいの感覚でした(笑)
国と同じk(ry、果物が全部真っ赤っかですw

左上の見慣れない果物はセイヨウサンシュユ(コーネリアンチェリー)らしいですが、渋みが強く、生食ではなくジャム等に加工するようです。酸味好きの私ですが、流石にこの渋みはちょっと無理でしたw下のはラズベリーなので普通に美味しかったですw

ヴィーガンも買えるものがたくさん

私はヴィーガンなのですが、ロシアに行く前はヴィーガンOKなもの売ってるかなと心配でした。

結論、全然問題ありませんでした(笑)

スーパーの売り場を見ると、健康食売り場なるコーナーが設置されていて、オーガニック食品やヴィーガン食品、飲料が数多く売られています。商品棚の値札にもVeganと記載されているので、一目でわかりやすいです。買ったヴィーガン商品の中で美味しかったものをいくつか紹介します。

こちらはヴィーガンのフェタチーズもどき。
モッツァレラもどきも同ブランドから販売されています。個人的にはモッツァレラもどきがより好みでしたw

本来のシロークを食べたことがないので比較できませんが、大豆とココナッツオイル、バニラ香料を組み合わせて味を寄せているようです。本来のシロークを知っている人からすると別物らしいですが、私は美味しいと感じました。問題は価格が高すぎることですね…。通常のシロークの3倍〜5倍ほどの価格なので、ロシア人が「美味しいけど高すぎる」とレビューしていましたw

断面はこんな感じ
ロシアの国民食「スメタナ」のヴィーガン版です。そもそも通常のスメタナを食べたことが無いのですが、パートナーに食べてもらったところ、「スメタナとはちょっと違うかな」と言っていたのですが、不味くはなかったようですw
これはブルーベリーのヴァレニキ。なんとベラルーシ産!

ヴァレニキとペリメニの違いは、ヴァレニキが甘い具材でおやつ感覚、ペリメニは甘くない具材(一般的には肉やキノコ、ジャガイモ等)のおかず感覚といったところ。売り場でパートナーが私のためにヴィーガンのヴァレニキを一生懸命探してくれました(感謝…!!)。唯一見つけたのがブルーベリーのヴァレニキで、他のヴァレニキは卵が入っていたので買えませんでした;

このヴァレニキを茹でて、先程のヴィーガンスメタナと炒めたリンゴを乗せてみたら美味…!
植物性ミルク売り場。乳製品大国のロシアですが、日本以上に植物性ミルクのラインナップがあります。後ろを通りかかった男の子がここに並んでいる商品名をお母さんにおねだりしていたので、いつも飲んでるんでしょうね。
ヘンプミルク。バニラ味なのですが、めちゃくちゃ美味しかったです。他の植物性ミルクと比較すると高めですが、その価値はあるなと思いました。

迷うこと必至、ロシアのショッピングモール

ロシアのショッピングモールは日本以上に大きい店舗が多く、高さも広さもあるので、今どこにいるのか分かりにくくなりますw ただ、外に出られるドアはどの方向にもあるので、迷ったら1階に向かえばなんとかなります笑 

食料品、生活用品、衣類、文房具、家電、玩具と大体何でも揃っていて、子どもがダンスするステージ等のイベント会場や映画館もあります。

子ども連れの多さに驚き

ロシア人は一般的に子どもが好きで、子育てもしやすい社会構造なのか、都市部ではどこを行っても子どもや若者が多くいます。特に目につくのが、若いカップルの子連れが多いこと。ロシアの平均初婚年齢は24〜25歳とも言われており、子どもも早めに授かる人が多いようです。ロシアの広大なショッピングモールは老若男女問わず楽しめるつくりのため、家族連れで過ごす人が多いですね。私たちは子連れではありませんが、カップルで1日ブラブラしていても楽しめる空間でした。

鍵の閉まらないトイレとアクセス不可のトイレットペーパー

ロシアのトイレは(予想よりもw)清潔なことが多いですが、やはり日本のトイレの清潔さには敵わないと思います。ただ、どちらかと言うと清潔さ以上に感じた差が鍵の状態です。立て付けそのものが悪いのか、使い方が荒いのかわかりませんが、鍵が壊れている or 扉がうまく閉まらないトイレがかなり多いです(笑)

鍵がクルクル回ってしまって固定できないために、扉を手で押さえて開かないようにするしか無いのですが、ロシア人女性は無理やりこじ開けて入って来ますww

しかも開けたことに対して全然謝らないwそのまま無言で隣の扉をどんどん開けていきます(笑)この辺の国民性の違いが面白くて印象に残ってますね。

困るのはこれだけではなく、盗難防止のためにトイレットペーパーのホルダーに鍵がかかっていることです。鍵がかかっているのは理解できるのですが、ホルダーが独特なせいで、満タンにもかかわらずペーパーが使えないことが普通にあるんです。

こういうタイプの穴が真ん中に開いていてペーパーをつまみ出すホルダー。使いにくい!!

このホルダーのせいで、ショッピングモールで入ったトイレで「ペーパーが目の前に見えてるのに使えない」というシュールな状況に陥りました。途中で千切れて穴が詰まるとまったく取り出せなくなるというトンデモ仕様w

盗難以前に使えなくなる可能性の高い欠陥仕様だと思うのですが、何でこんなの製造するかなあ。嫌がらせのように思えます(笑)こういう場合もあるので、ロシア渡航時は常にポケットティッシュを最低1つは持ち歩くことをオススメします…。

【番外編】トイレの奇行現場

おいおい何を考えてコレやった…汗

ショッピングモールのトイレに入ったら、まさかのキスマークが大量にあるのを発見しましたww汚いだろとドン引きしつつ(流すためのボタンまでご丁寧にキスマーク付きw)、どんなテンションでこの奇行に走ったのか氣になりましたね(笑)

まとめ

ロシアでの買い物は日本とは違った楽しみがあるので、ロシアへ行ったらショッピングをぜひ楽しんでみてくださいね!クレカは何も使えないので、ルーブル紙幣を握りしめて!(笑)